ヨガは、本来は心身を統一させていくもの。こころより深く、spiritへと繋がっていくものです。
そんな話をすると、今度は、”スピリチュアル”というくくりにしてしまう人もいるんですが、まあ、全く否定はしないですけど、すごく表面的な捉え方だな…とは思います(^^;
スピリチュアルは西洋的な概念。比較的新しい分野ですね。
ヨガは哲学。2000年前とか、5000年前とか。
あまりにもはるか遠く昔すぎて、もはやよく分からない…
論理的、統計的な、いわゆる科学的な西洋メソッドに対して、
私たち人間も地球の生き物として、すべてをひとつとして捉えるのが、伝統的な東洋のあり方。
だから、スピリチュアルと重なるところもあるけれど、
ヨガは、なんというか、
もっと土臭い。
もっと日常だし、もっと人間的。
どんっと大地に腰を降ろし、
静かに自分を見つめ、こころの奥の奥のずーーーっと奥の方から、繊細に輝くかすかな光を捉えて、
答えを導き、
人生を歩む。
これは日本人感覚で言うと、
『肚(はら)が座っている』
という感覚。
思いやりとか謙虚さとか、日本人はわざわざ学ばなくても、自然とやっている。
だから、頭で理解するやり方より、感覚的に腑に落とすやり方の方が、
体質としては合っている気がします。
西洋でも東洋でも、言葉の概念の違いなので、
どちらが良いとか悪いとかはないんですが、
ヨガのことをスピリチュアルと言われると、やっぱり、もやっとはしますわな( ゚ー゚)
でも、せっかくなので、スピリチュアル的解説をしたいと思います。(おーい)
カルマについて
カルマとは、行為と結果
過去に自分がやったことが、結果として返ってくる。
因果応報という言葉の方が、意味が把握しやすいかもですね。
良いことをすれば、良いことが返ってきて、悪いことをすれば、自分にもそれが返ってくる。
ただしこれは、解釈に注意が必要で、良いこと、悪いことという概念は、人間が勝手につけた概念なので、あまり当てになりません。
そもそも、自分がいい思いをするためにやる、イイコトは、ただの欲の塊です。
あと、他人に向かって、そんなことしたらバチが当たる。なんて言う年配の方もいるんですが、
神さまは罰なんて与えません。
他人の不幸を願うのは、いつだって人間のエゴです。
神さまは、人が失敗しても間違っても、それでも寛容ですよ。
カルマの解釈は、
『自分がどんな気持ちで行動したのか、
それがそのまま自分に返ってきますよ。』
という捉え方の方が近いです。
やさしい気持ちで人に接したら、他人からもやさしく扱われるし、
ありがたいなーという気持ちで行動することは、他人からも感謝という何かのかたちで返ってくるし、
他人から何かを奪おうとする行為は、自分も何かを奪われてしまう。
シンプルにいうと、こういう感じです。
ヨガには、カルマヨガといって、
奉仕のヨガ、行為のヨガ、とも訳されるんですが、
それは、日常の行動を指しています。
目の前のことを、一生懸命行うこと。
(もちろん、一生懸命でも6割の力でね。)
見返りを求めず、自分の欲のためではなく、
ただ、目の前のことに集中する。
その行為が、
カルマヨガ。
分かりやすいのは、子どもと、お母さん。
子どもは、無条件に、お母さんのことが大好きです。
お母さんも、子どもたちを愛して育てます。
子どもを育てるって、本当に大変ですよね。
言うこと聞かないし、うるさいし、手はかかるし、自分の時間を取られるし、友達とけんかしたり、すぐに熱を出したり、連休中に体調崩して、救急連れていって2時間待ちとかザラやし、宿題やらんし、忘れ物するし、予想外のところでお金かかるし、やたらお腹すくし、
もうね、キリがない。
それでも、投げ出さずに、すべてを包み込む、
お母さんの愛情ってすごいと思う。
お母さんやってるって、本当にすごいよ!!!
そして、その行為は、子どもに見返りを求めてやってるんじゃない。
愛そのもの。
それが、カルマヨガ。
***
逆に言うと、
わたし(母)がこれだけやってあげてんだから、
あんた(子ども)は、◯◯しなさいよ!◯◯するのが当然でしょ!
っていうのは、
必要以上に手をかけすぎてるか、子どもに期待しすぎている、という目安でもあります。
***
子育て中のお母さんが、毎日ヨガしたいけど、全然できません!って言われるんだけど、
日常そのものが、立派なヨガそのものです。
わたしも、何度もトライしたけど、毎日1時間ヨガの練習するとか、
もう、無理でした。。。
特に子どもが小さいときは、時間が取れないし、体力が続かないです。(バイタリティある人はできるんだろうけどさ)
予定を立てても、予定通りに進む方が奇跡。
毎日◯分××する!って、目標を立てるときの王道だけど、自分の時間を自由に使える人じゃないと、なかなか難しいよね。
子育てしたり、親の介護とか、仕事だって、それって自分じゃない誰かのためにやっていることだから、
そういう時は、無理に時間を作ろうとするより、
目の前のその人との時間を大切にしたらいいと思う。
誰かのために何かをするってこと、そういう時期があってもいい。
そんな経験も大切にしたいって最近思えるようになりました。
でもいつも人のために尽くしてたら、自分が疲弊してしまうから、
週に1回とか、月に1回とか、無理のない範囲で、自分のための時間を作るといいんじゃないかな。
目の前のことをひとつひとつ丁寧にやる。
日々こつこつと、自分が今やるべきことをやる。
それって、何の変化もなくて、何も成長してないんじゃないか、
もっと何か特別なことをするべきじゃないか、自分には何か足りないんじゃないか、
SNSから流れる情報や、変化の速い世の中で、そんなふうに感じてしまいがちだけど、
だけど、本当は、
どれだけ世界が変化しようとも、
目の前のその瞬間に、
いかに集中できるか、大事にできるかが、
大昔からずーーっと変わらない
成功法則なんです。
あずさ